2012年09月13日
『自然エネルギーによるまちづくり』講演会報告
9月12日(水)、会員増強委員会は守山市のライズヴィル都賀山にて『自然エネルギーによるまちづくり』講演会を80余名の参加者のもと、開催いたしました。講演会は、まず高知県梼原町 環境整備課環境モデル推進室の那須様より現在、同町の規模及び自然エネルギーを活用し推進されておられる第6次梼原町総合振興計画の概要など”現在進行形”のご講演を頂きました。
次にQ&Aの対話形式で前梼原町長の中越武義様にどのようにして自然エネルギーを活用し、全国的にも注目されるようになった「雲の上の町 ゆすはら」が生まれたのか?その誕生秘話などをお話しいただきました。
人口が4千人足らずの中山間地域で年間の財政規模が3億円程の自治体が、「どうやって町づくりを進めていくか」というお話は中越様ご自身が同町役場にてお勤めでおられる頃より検討、熟慮され、またイメージだけにとらわれない梼原町の地形的特徴の綿密な調査、強いリーダーシップの発揮、緻密な連携・議会への根回し、折衝など大変密度の濃いお話でした。特に町内に電気が通ったのが昭和3年頃で、そこからもう既に小水力発電の実用化を始めていたという梼原町の背景や「環境だけでは地域の経済、まちづくりは廻らない」というお話は非常に印象的でした。そこには“何となく環境配慮が良い”や“表面的なエコ”、“これは地球に優しい”などのトレンドに流されているのではなく、真剣に「エネルギーや雇用を創出しなければ、このまちはダメになる。」といった切迫感に裏打ちされた取り組みがあったように思われます。また我々建築士に対し「もっと真剣に環境・エネルギーに対して学習の上、取り組んで欲しい!」という強いメッセージが込められているようでした。最後にご協賛頂きました各社の皆様どうもありがとうございました。