HOME > 活動報告 > Doシリーズ No.61 国宝姫路城大天守保存修繕 見学研修
建築士会について

Doシリーズ No.61 国宝姫路城大天守保存修繕 見学研修

2012年05月14日(月)

開催:2012.4.19

 

桜見には一足遅かったのですが、4月19日に白鷺城のピンクの絨毯に迎えられ、美しいお城の化粧直しを見学してきました。
姫路駅から正面に見えるお城を見てまず驚くのは、天守を覆う素屋根の大きさ。さらに近づいて、架設工事とは思えないほどの設備のすごさに圧倒されました。

いかにこの保存修繕工事が大変な工事であるかという事を物語っているのが、工事期間と工事費用の仮設が占める割合です。

工事期間は平成21年6月~平成27年3月まで5年9ヶ月ですが、素屋根工事期間が翌22年~23年3月まで1年2ヶ月。さらに解体は1年弱かけて行われる予定です。また、その費用は実に総事業費28億円の半分14億円が当てられるとのこと。

昭和の大修理に続く今回の保存修理は屋根瓦葺き直しと漆喰塗り替え、構造補強が行われており、屋根は葺き土を減らし、固定箇所を増やすなど地震、風への対策がとられていました。また漆喰には様々な伝統技術が使われており大変興味ある現場でした。

これらの伝統技術の保存継承と城内大小82棟もの建物の修理(漆喰の塗り替えの目安が30年)をしていくため29年というサイクルを基に日々メンテナンスが行われているそうです。

天守のプラットホームに整然と並べられた瓦や気の遠くなるような作業内容を見ていると、この伝統ある建物を守っていくのがどれほど大変なことであるか、改めて思い知りました。

(M.K)

[ 記事一覧へ戻る ]


ページ先頭へ