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建築士会について

Doシリーズ№88 近江商人のふるさと日野町 伝統的建物と町並みの保存について考える 

2024年11月30日(土)

令和6年11月30日(土)天候にも恵まれ、会員、会員外の方、県外からの参加を含め計26人の参加で開催しました。講師には、築240年の日野商人屋敷に移り住んで7年のトム・ヴィンセント氏と日野町教育委員会生涯学習課主席参事の岡井健司氏のお二人をお招きしました。まず、江戸末期に建てられた旧正野玄三薬店である日野まちかど感応館で、岡井氏より江戸時代の町割りや絵図などの資料をもとに日野の歴史や文化についての講義の後、トム・ヴィンセント氏の解説を聞きながらまち歩きをしました。トム氏の軽妙な語り口についつい引き込まれて聞いているうちに時間がオーバーしてしまい、予定コース全てを回ることができなかったことは残念でしたが、桟敷窓、弁柄の板塀、見越しの松など日野の町家が持つ特徴を見て歩き、ひと際目立つ洋風建築の「旧野口写真館」の内部も特別に見学させていただきました。その後は、近江日野商人ふるさと館で伝統料理をいただき、トム・ヴィンセント氏よりNPO法人「日野まちつなぐ研究所」を立ち上げた思いや大学生との研究成果など、スライドを使って解説いただきました。私たち建築士への、空き家の増加や古民家が壊されていくのをどうしたら防げるかという問いかけに対して、まちなみ保存方法として条例の制定なども考えられるが課題も多いなど様々な意見が出てきました。トム・ヴィンセント氏の「文化のない町はただの“箱”」という言葉が心に大いに響いたのではないでしょうか。トム・ヴィンセント様、岡井様、そしてお手伝いいただいた日野町役場の方々、本当にお世話になりました。またご参加くださった皆様、ありがとうございました。

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