当日は天候にも恵まれ、総勢17名の方に参加して頂き、湖西の蓬莱駅近くにある「中川木工芸 比良工房」で木桶職人の中川周士氏を講師に、木材を活かした伝統技術を学びました。
午前中は中川氏の講義があり、風呂桶をつくる家業から海外企業との共同作品をつくるまでの経歴、伝統的な桶の作り方や道具の種類、木の性質や箍(タガ:桶を締め固める金具)の構造を活かして、円だけではない楕円や内側にカーブを描いた物など、様々な曲線を組み合わせた形のものをつくる技術等の話を聞くことができました。
午後は、カトラリー(スプーン・フォーク・皿等の食器類)を一つの木片からつくる体験をしました。質疑応答では、スタッフである弟子の方々にも話を聞かせてもらったところ、中川氏の出身大学の後輩で、伝統技術に興味を持たれて工房に入られたそうです。建築業界も後継者を見つけることは難しいですが、伝統技術を受け継いでいくことが大事だと感じさせられました。