2017年09月12日(火)
2017.7.15.~16.
7月15日・16日、第27回全国女性建築士連絡協議会 東京大会が開催され、滋賀からは5名が参加いたしました。本年度大会テーマ「未来へつなぐ居住環境づくり-和の空間を考える-」の基、約300名の女性建築士が全国から結集しました。
全国女性委員長会議の後、日本建築士会連合会三井所会長のご挨拶で大会1日目が始まりました。活動報告では、北海道建築士会「高校住教育講座~はじめての一人暮らし~」、宮城県建築士会「ノベオカノマドハウス」リノベーションプロジェクト、の2事例をお聞きしました。また、6年前から継続している被災地報告では、岩手県、宮城県、福島県、熊本県、佐賀県、鳥取県から被災地の現状・復興状況報告並びに、他団体と協同し取り組んでおられる防災活動、復興支援、新たな取り組みをお聞きしました。
基調講演は、「和の空間を考える-居住空間にとって美とは何か-」と題し、中川武氏(博物館明治村館長、早稲田大学名誉教授、建築史家)にご講演頂きました。建築史家としての深い見地と哲学的表現で、日本建築、日本の家の住まい方、居住空間の美を語って頂き、たいへん興味深く拝聴いたしました。引き続き行われた大交流会では、一年ぶりの再会に話が弾み、会場はたいへんな熱気と活気に溢れていました。更に、本年度初の試み、1枚のスライドを使って1分間スピーチする「1x1・ワン・バイ・ワン」が企画され、近畿からは滋賀県と和歌山県が発表いたしました。
大会2日目、A分科会:防災への取組、B分科会:地産地消のすまい、C分科会:歴史的建造物と建物再生、D分科会:環境共生住宅、E分科会:自治体連携とまちづくり、F分科会:子どもと住環境、G分科会:高齢社会と住まい、H分科会:既存ストックの活用、以上8つの分科会に分かれて、活動報告、意見交換、情報交換を行い、各分科会はそれらをまとめて全大会で報告し、参加者全員が共有し合いました。
全国の女性建築士が一同に会するこの大会は、参加する度に視野が広がり、人の繋がりが広がります。様々な視点や立場で女性建築士として活躍し、社会的な課題解決に繋がる活動や貢献の先進事例が各地から報告されています。女性建築士としてのその発信力の根底には、長期に渡り積み重ねてきた調査研究や地道な活動、社会貢献活動があります。滋賀県建築士会女性委員会においても、そのような取組に向けて検討してまいりたいと思います。